中国で料理を完食するのはマナー違反なのか?
国が違えば色々な習慣やルールが変わってくるもので、海外旅行をする際にはそれらを意識しなければならないことがあります。
ただ、少し聞いただけではその習慣やルールが本当かどうかは判断できないものです。
そんな中で、中国では食事は完食をせず、少し残すことがマナーであると言われています。
果たしてこのマナーは本当なのでしょうか?
今回は中国で完食がNGであるのかについて、いろいろな視点から見ていきます。
本当ではあるけど場合による食事のマナー
まずはっきりさせておきたいのでは中国の少し残すマナーが本当か嘘かのどちらであるかです。
答えはマナーとしては本当にあるもので、少し残すことが十分な量であったことをアピールできるという意味を持つようになります。
しかし、このマナーを適応するのはフォーマルな場面や気心が知れた中ではない人から招待など必要な場合に限られるようです。
普段の食事では完食もしますし、親しい人物ならマナーをそこまで気にする必要はないと思われています。
また、元々中国で客人にもてなす場合には量を多めに作って振る舞うことから客人側が意図しなくても残すような結果になる場合もあるので、必ずしも自分から進んで残しているというわけはないのです。
つまりは、本当ではあるけど、全てにおいて適応するマナーではなく、自然とそうなるような場合もあるという認識をするのが正しいです。
もしも中国で食事をする際はその場の規模や見知った関係であるかを見てから、このマナーを適応すべきかどうかを考えてみましょう。
中国では広まっているテイクアウトの文化
少し残すマナーが本当であるとわかると、その残った食事はどうするのか気になる人もいると思います。
実際に残したままだと勿体ないと感じてしまうかもしれません。
ただ、中国では食べ残しを持ち帰るテイクアウトの文化が広まっています。
飲食店での食事はどちらかと言えば少し残すマナーを適応しなくても良い場ですが、マナーを守りたい人や多めに注文して残ってしまう場合はあるものです。
また、中国では円卓上に料理を並べるスタイルもあることからそれが余ってしまうこともあります。
そんな場合に中国ではテイクアウトをすることを勧める店が多く、店によってはテイクアウト用の容器を常備しているところもあります。
なので、中国では食べ物が粗末にされているどころか、余すことなく食べられているものなのです。
貧富の差から見る中国の残すマナーの変化
中国の少し残すマナーの適応やテイクアウトの文化には貧富の格差が関係しているところもあります。
日本以上に貧富の格差のある中国では、子どもたちもその影響を受け、食事についても満足にできない場合もあるそうです。
そんな状態の中では栄養を確保するために、出された食べ物を残している場合ではないという家庭も多くあります。
本当にマナーとして食事を残せるのは裕福な家庭で、多くの一般人は残してもテイクアウトするようになっています。
このように他の国では驚かれるマナーも内情では変わっていることもあるのです。
まとめ
今回の中国で完食がするのがNGかどうかについてまとめていきます。
- 中国では食べ物を少し残すことで「十分な量を頂いた」という意味を持つのは本当である
- ただし、フォーマルな場で適応されることが多く、全部の場で適応すべきことではない
- 中国では客人のために多めに料理を振る舞うことも少し残すマナーに影響している
- 中国では残した食べ物をテイクアウトする文化が広まっている
- 貧富の格差からマナーを守る以前の問題も抱えている
中国での事情を見ると、完全なマナー違反とは言えない現状であることがわかります。
実際に私たちが旅行で訪れる時には、足りなければおかわりを貰えるか聞くこともできるので、気にし過ぎる必要はないものです。
むしろ、テイクアウトの文化があることを知っておけば旅行した際に役立つこともあるので覚えておくと良いと思います。